温湿度

技術情報

温湿度センサの測定原理

湿度センサの種類

湿度測定方法はいくつあり、それぞれに特徴があります。

温度計測の基本 電気特性利用湿度計 高分子系湿度センサ 静電容量変化型 抵抗変化型

工業用等で一般的に使用されているデジタル式湿度計は「高分子湿度センサ」が用いられています。
高分子系湿度センサの中では大きく2種類に分類されます。

  1. ①静電容量変化型
  2. ②抵抗変化型

シスコムでは、①静電容量式の小型湿度センサ素子を使用し、ロガーやセンサケーブルとして販売しております。

湿度センサの特徴

静電容量変化型と抵抗変化型について、それぞれの特徴は下記の通りです。

静電容量変化型

温度計測の基本 電気特性利用湿度計 静電容量変化型の説明

経年劣化が比較的小さく、低湿度の測定にも優れています。

静電容量を測定する際に微弱な電流を検知する必要があるので、電磁ノイズの影響を受けやすく、
駆動回路や計測機器の設計は注意が必要です。

シスコムの製品に使用しているセンサはMEMS式の静電容量変化型センサです。
感湿部は高分子静電容量式湿度センサですが、

センサだけでなく、電気回路もチップに搭載されているため、非常に小型のロガーやセンサケーブルを製作できる点が特徴です。

超小型 温湿度ロガー データロガー SHTDL-3C SHT35 フレキシブル

抵抗変化型

温度計測の基本 電気特性利用湿度計 抵抗変化型の説明

使いやすいセンサですが、湿度-抵抗特性の直線性が悪い傾向があり、
原理上20%RH以下での測定が難しいです。

目的とする使用条件・使用環境により、最適なセンサを用いたデータロガー・計測機器を選択ください。

温度センサの原理

温湿度センサの原理 水分の吸収・放出 電極 高分子 膜 多孔質

参考:気象庁 温度計・湿度計/観測の原理

静電容量変化型湿度センサは、感湿材料を2つの電極(コンデンサ)で挟み、
交流電圧を印加し、感湿材料の吸湿/脱湿による誘電率変化がもたらす電極間の静電容量変化から湿度を測定しています。

抵抗変化型、静電容量変化型どちらの方式も水蒸気の吸着を利用しており、この水蒸気の吸着は相対湿度が高いほど吸着量が増加します。この電気信号を電気抵抗で捉えるか、電気容量で捉えるのかの違いです。

Sensirion 社製デジタル温湿度センサ

MEMS型静電容量式の高精度デジタル湿度センサとバンドギャップデジタル温度センサ、アンプ回路や校正メモリが全て一体化された超小型(約1x2mmサイズ)高精度の汎用センサです。
応答速度も速く汎用的に仕様できるため、研究開発用途以外でも計測機器、自動車への搭載、携帯電話など量産用途にも多くの実績があります。

超小型 温湿度ロガー データロガー SHTDL-3C 大きさ 接続

IST 社製デジタル温湿度センサ

静電容量変化型センサでありながら、耐久性に優れ、過酷な環境下(高温・高湿)でも使用可能な温湿度センサです。フィルタつきセンサモジュールは、結露状態でも長時間の使用が出来るセンサです。
小型ヘッドでレスポンスも早く、工業計測用途に非常に適しています。
コンクリート養生、恒湿槽内試験評価などにも利用されています。

各種研究開発用途を中心に車両試験、恒温恒湿槽内評価試験、生体計測など幅広い分野で利用されています。

シスコムではこのセンサを利用した従来にないユニークな各種データロガー、無線センサシステムを提供しています。

超小型 温湿度ロガー データロガー SHTDL-3C IST HYT939 温湿度センサ